日本の移動図書館車を視察 ― 船橋市「まつかぜ号」見学レポート

日本の移動図書館車を視察 ― 船橋市「まつかぜ号」見学レポート

2026年3月6日、SAPESI Japanのメンバーが、千葉県船橋市の移動図書館車の見学を行いました。今回の訪問は、南アフリカでの移動図書館プロジェクトの実施に向け、日本の運営実態や車両の状況を確認する目的で実施されたものです。

船橋市の図書館運営と移動図書館車

船橋市には、西図書館・中央図書館・東図書館・北図書館の4つの図書館があります。船橋市内には図書館のほかにも約20か所の公民館図書室があり、予約や貸出が可能です。

移動図書館車「まつかぜ号」

当日は小学校2校と中学校1校を巡回しました。学校が停車場所になっている理由は、図書館車が両側の書架を開くため広いスペースが必要であり、校庭が適しているためです。

学校では放課後クラブの先生がまとめて本を借りる姿が見られました。学校図書室には古い本が多く、予算も限られているため、図鑑などの新しい本は移動図書館車から借りるニーズが高いとのことでした。また、小学校の休み時間や下校時間には多くの子どもたちが図書館車に集まり、関心の高さも確認できました。

南アフリカでの意義

日本ではすべての公立学校や、多くの家庭に本がある環境ですが、南アフリカの都市郊外のスラム地域などでは状況が大きく異なります。

一部の教室には小さな「Book Corner」が設けられ始めていますが、児童書や図鑑、教授用書籍などは十分にそろっておらず、教師が図書館車から借りて授業に活用するケースもあります。

また、農村部や都市周辺のコミュニティでは、過去に十分な教育を受けられなかった高齢者も多く、読書習慣はまだ限定的です。しかし義務教育の普及により、近年は本を読む人が少しずつ増えています。

南アフリカでは、移動図書館車が教育機会を広げる重要な役割を果たしています。

(船橋市東図書館の依田様(中央)およびSAPESI-Japanの長坂(左)、鈴木(右))

今回の見学は、日本の図書館運営の仕組みや車両の実態を学ぶ貴重な機会となりました。船橋市東図書館の皆さま、ご協力いただき誠にありがとうございました。

SAPESIでは今後も、日本国内の事例を参考にしながら、南アフリカの子どもたちに本を届ける移動図書館プロジェクトを進めていきます。応援のほど、どうぞよろしくお願いいたします。