MEI移動図書館車プロジェクトで創始期から活動した仲間の急死

MEI移動図書館車プロジェクトで創始期から活動した仲間の急死

2009年12月28日

 

ハウテング州、ヨハネスブルク東部近郊で、1998年からの移動図書館車事業に運転手・図書管理オペレーターで従事していた私たちの仲間で友人のMr. Absalom Nkabinde(アブソレム・ンカビンデ)さんが、12月26日に急死しました。

 

 

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アブソレムさんは、さいたまのNGO団体が始めて南アフリカに移動図書館車を寄贈して以来、現地NGO団体の運転手兼図書管理のMobile Library Operatorとして活動し、常にMEIの図書館車の顔として、自分の仕事に誇りを持って仕事をしていました。

 

私自身も3年前に彼と初めて出会って以来、常に彼とは楽しく談笑しました。2年前にお会いした時も、生徒たちや先生方の本を貸し出す時の笑顔を見て、自分の仕事に大変意義を感じていると誇らしく、タバコをおいしそうに吸いながら、話をしていたのを今でもよく憶えています。

 

また、彼の誇りある仕事に対しての姿勢は言葉だけではなく、身なりも誇りを持って仕事に取り組んでいる姿はとても印象的でした。常にピカピカに磨かれた革靴を履き、Mobile Libraryのロゴの入った綺麗なシャツを身にまとって図書館車を大切に安全運転する姿、そして仕事を追えた後に至福な顔でタバコを一服する姿、まさに彼こそ「紳士」でありました。

 

先月末までは見た目もとてもお元気だったそうですが、タバコを吸うと息が苦しいんだということをおっしゃっていた、とのこと。恐らく呼吸器系の疾患で急死されたのではと思います。

 

アブソレムさんのように、紳士で移動図書館車事業を心底敬服して誇りを持って仕事を全うしている方を失ったことは、私たちにとっても、とても素晴らしい人財を失ってしまい、本当にショックです。

 

しかし、私たちSAPESI及びSapesi-Japanは、彼のように、現在この移動図書館車プロジェクトに関わっている全ての方々が「誇り」と「意義」持って従事していると確信しています。そして1998年の活動初期から活動されたアブソレムさんの「仕事」への取り組み方が、現在4州での活動の手本として事業運営に展開されていることも事実であり、多大な貢献をされた成果でもあります。

 

最後に、アブソレムさんのこれまでの功績を讃え、当サイトにて彼の在りし日の様子をここに紹介して、謹んで哀悼の意を表します。

 

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Web管理者、司書のMeagan、そしてAbsalomとの写真(2008年4月)